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​2017


2017

素材:氷、墨汁、テグス、アクリル
サイズ:H6000×W2200×D2200mm



モノに溢れた豊かな今、モノを感情的に手放すことが多くなった。確かに存在する小さな立方体たちも、やがて形を無くし、消えていく。「モノ」が残す痕跡、感情の視覚化。

万物は流転する。風化し、大気中に埃や塵となって漂い、私たち人間の身体を通り抜けていく。墨をかすかに含む氷が、宙にぶら下がっている。その溶けていく様を見つめる作品である。
立ち止まり、しばし時間を共有する。雫が滴り落ち、足元に、浅い水溜りをつくるが、やがて気化する。あとには、画布に染み込んだ炭化した塵の形跡が、かすかに残り、その存在を 私たちに気づかせる。
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